2012年1月16日

伊客船事故 「人間はこうじゃないだろう!」まるでタイタニックの事故にキャメロンが激怒する。



ニュース記事を物語風に書き出してみました。
記事の最後に所感を記しておきます。


それにしても、酷い話です。





  「コスタ・コンコルディア」号の乗客らは、優雅な夕食を楽しんでいる最中だった。
  強い衝撃音がした後、船内が停電。豪華な飾り物や食器類が床に散乱し、子供や家族の名前を呼ぶ女性らの悲鳴が響いた。その後、船が傾き、浸水し始めたという。女性客の1人は「映画『タイタニック』のワンシーンのようだった」、別の乗客も「タイタニック号に乗っているような気分だった」と振り返った。70歳代の男性が極寒の海に飛び込み、心臓まひで死亡。パニック状態で海に飛び込んだ乗客が他にもいるとみられ、行方不明者の捜索が続いている。


  沿岸警備隊によると、同船は乗客3200人と乗員1000人を乗せて航行中、13日夜にジリオ島で座礁。この時点で浸水が始まっていたにもかかわらず航行を続けられると判断したが、その後、安全上重大な問題が生じていると分かり、進路を変更してジリオ島の港へ向かった。当局は、同船が島に近い航路をたどった理由や救難信号を出さなかった理由を調べている。


  事故に遭遇した東京の自営業の男性(52)は「乗客に避難を促すアナウンスは一度もなかった」と振り返る。座礁の衝撃があったのはレストランにいた13日午後9時半すぎ。船が傾き始めたにもかかわらず「機械のトラブル。心配ない」との放送が2回繰り返された。


  船長が島で目撃されたのは14日午前0時半ごろで、船内にはまだ大勢の乗客乗員が残されていた。船長は船に戻ると答えたものの、その後も島にとどまり続けたという。


  観光が主要な産業となっているジリオ島では、捜索や船の撤去が長引くことを不安視する声が上がっている。これまでのところ燃料の流出などは確認されていないが、地元の鮮魚店からは「ガソリンが漏れたり、船から色々な物が流れ出るのが怖い」と、漁場への環境被害に対する不安が聞かれた。


  1912年のタイタニック号沈没事故から今年で100年となるが、全長290メートルの豪華客船コスタ・コンコルディアの座礁は、それを思い起こさせる事故となった。同船内には大型スパ施設のほか、レストラン7カ所、映画館やディスコもあり、捜索活動を行うダイバーらにとっては、内部に入るのが難しく危険な場所となっている。








タイタニック(1997/米)

監督 ジェームズ・キャメロン
主演 レオナルド・ディカプリオ ケイト・ウィンスレット

全世界興行収入歴代ランキング第一位。世界で一番多くの人に見られた映画である。




まるでタイタニック!という今回の事故の「タイタニック」は1912年のタイタニック号(の海難事故)を言っているわけではなく完全に映画の方だと思う。

だというのに、あまりにも残念に感じたのは、物語「タイタニック」とかけ離れた、船長や乗員のレベルの低さ、客船事故に対する美学の欠如です。


事故に美学というのも妙な話だが、あの映画を見て泣かなかった人がいるのだろうか。








誰もが感動したはずだ。


あの自己犠牲の尊さ。

こういう最悪の事故にあって初めて、人間は最善の性質を発揮して、美しく滅んでいくのだと。


あの物語に出てくるすべての人の矜持の素晴らしさといったらなかった。




個人的な感想を言わせてもらえば、タイタニック(の一部)は退屈な映画だった。

あれは恋愛映画にすることに無理があった。ディカプリオとケイト・ウィンスレットの長い恋愛談はカットしても良かった。

人間の自己犠牲の姿や、死を目前とした矜持の美学だけにスポットを当てても良かったと思っている。

それでも、あの映画があれほど全世界で興行収益を得たというのは、恋愛だけではない、そういう人々の自己犠牲やプロとしての矜持、海難事故の美学、感動する要素を含めたすべての物語に、多くの人が感動したからではないか。


そのタイタニックを、世界中の多くの人々が見て、涙したというタイタニックを、船会社や船長や船員や現場に立つ人間たちは見ていなかったのだろうか。

私が仕事のプロだったら、自分の業界を扱った映画くらいは目を通すと思います。ましてやあれだけ売れたのに、知らなかったのか。


判断ミスに危機管理の欠如に。乗客より先に逃げたとか、救助の仕方を知らなかったとか。


死者を出し、座礁した町やダイバーに多大な迷惑をかけてと。



今回のニュース記事には本当に胸が痛む。




現実の海難事故を教訓とできていないとかそういう問題ではなく、物語の限界を感じた。

もしも、彼らがタイタニックを見て、心から感動していたら、もう少し違う行動があったと思う。

少なくとも、もう少し被害が少なくなっていたと思う。



ジェームズ・キャメロンが一番泣いていそうです。


「人間はこうじゃないだろう?!」


とか。(想像ですが)



それとも物語の限界じゃなくて、配給の限界なのか。

どちらにせよ、胸の痛む話であることには変わりはない。








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