2012年1月24日

施政方針演説 衆院解散か政治改革か?良心が問われる増税政策が国会の争点に!




福田、麻生氏の演説引用=自民に協議訴え―施政方針

 野田佳彦首相は24日の施政方針演説で、消費増税を柱とする社会保障と税の一体改革実現への決意を改めて表明。自民党の福田康夫、麻生太郎両元首相のかつての演説を引用し、与野党協議に応じるよう自民党に呼び掛けた。
 施政方針演説は約1万1000字で、歴代首相の演説と比べても平均的な分量。このうち一体改革に約3割を割いた。過去2回の所信表明演説で用いた「正心誠意」は消え、今回は、一体改革も含め懸案を先送りしない「決断する政治」をキーワードとした。
[時事通信社]







1月4日のフォーサイトの記事で、野田首相の消費税増税の政策についてこう語っている。


一貫してぶれていない政策的主張だが、政局的にこれほど危うい政策はない。


 
増税は内閣の一つくらい軽く吹っ飛ぶくらいの鬼門である。

国民に人気はないし、選挙戦を戦う上でも足かせとなる。

それでも野田首相は、危地に足を踏み入れることは百も承知で、

必ずやり遂げると決意を固めている。



民主党が分裂する可能性があろうが、

衆院選で敗北して潰れてしまう危険性があろうが、

野田首相は一歩も退かない構えなのだ。その決意には鬼気迫るものがある。



野田首相は国民の理解を得るために、独立行政法人改革、特別会計改革、

衆議院議員の定数を削減する法案を今国会に提出することを決めた。

今日の施政方針演説では衆参の「ねじれ」で同じように苦労した

自民党の福田康夫、 麻生太郎両元首相の施政方針演説を引用して、

国民のための協議を共にすることを求めた。

駆け込みで歳出削減の政策案をまとめるのも、野党に真摯に協議を求めるのも、

すべては自爆覚悟の増税政策のためだというから驚きである。




野田首相がそこまで消費税増税に執着するのは、どうしてか?


施政方針演説で野田首相はその理由をこう挙げた。

日本は世界最速の超高齢化が進んでいる。

社会保障費の自然増だけで毎年一兆円規模となる。

毎年繰り返してきた対症療法は限界だ。

もう先送りしてはいけない。

政局ではなく、大局を見据えよう。




次の選挙のことだけを考えるのではなく、

次の世代のことを考え抜くのが「政治家」です。

そして、この国難のただ中に、国家のかじ取りを任された私たちは、

「政治改革家」たる使命を果たさなければなりません。




あくまでも大義のため、というのが野田首相の主張なのだ。

しかし、財政健全化の道筋を何としても付けたい野田首相の大義は脆く映る。

内閣府の試算では、たとえ消費税を10%にあげても、

財政収支の赤字は9兆~16兆円強。(2020年度時点)

健全化の見通しは立っていない。

この上、年金改革を実行するには更なる財源が必要とされる。






フォーサイトの記事は、最後にこう締めくくっている。



 野田首相が望むと望まざるとにかかわらず、

衆院解散へと一気に突き進む可能性がある。



民主党内の対立の構図が、

そのまま増税賛成派と反対派の対立の絵柄と重なっている。


消費税をめぐる議論は政策的論争を超え、

民主党内各グループの政局的な思惑を抜きにしては語れなくなっているのだと。


政策的主張ではなくて、政局的な思惑ではないのか?

そう仄めかしているのである。



私は、大好きな日本を守りたいのです。

この美しいふるさとを未来に引き継いでいきたいのです。

政治を変えましょう。

苦難を乗り越えようとする国民に力を与え、この国の未来を切り拓くために、

今こそ「大きな政治」を、「決断する政治」を、共に成し遂げようではありませんか。

日本の将来は、私たち政治家の良心にかかっているのです。




大局ではなくて、政局に固執しているのは、

野田首相自身ではないのか。

今、その良心が問われている。







福田、麻生氏の演説引用=自民に協議訴え―施政方針 (ウォール・ストリート・ジャーナル)
第百八十回国会における野田内閣総理大臣施政方針演説 (首相官邸)
勢いを増す「衆院解散」への流れ (フォーサイト)
基礎的財政収支:消費税10%でも20年度赤字 財政健全化、見通せず--試算 (毎日)