2012年2月16日

ホントに無謀な廃棄論? 韓国 FTA破棄を野党が公約に!






韓国:対米FTA、野党が破棄を「公約」 政府・与党、対応に苦慮

◇格差拡大で共感根強く

【ソウル澤田克己】総選挙を4月に控える韓国政界で、米国との自由貿易協定(FTA)が再び大きな争点に浮上している。昨年11月に与党ハンナラ党(現セヌリ党)の強行採決で批准案が国会を通過し、発効を目前にした米韓FTAに対し、野党側が破棄を主張し始めたからだ。総選挙では野党の勝利が確実視されており、韓国政府と与党は対応に苦慮している。

最大野党・民主統合党は8日、在韓米国大使館に対し、米韓FTAの発効阻止と全面再検討を求め、オバマ米大統領あての書簡を伝達した。韓明淑(ハンミョンスク)代表は、野党側の求める修正が実現しない場合には「総選挙と(大統領選での)政権交代を通じて破棄させる」と述べた。

米韓FTAは、盧武鉉(ノムヒョン)前政権が交渉をまとめたが、米側の要求で李明博(イミョンバク)政権が再交渉に応じ、米国製自動車の韓国向け輸出にかかわる部分などの修正に合意。盧政権与党の流れをひく民主統合党は「再交渉で利益バランスが崩れた」と主張し、盧政権で合意された項目を含めて問題視する姿勢に転じた。

これに対して、セヌリ党の朴槿恵(パククンヘ)非常対策委員長は「与党だった時には『国益のためにFTA推進』と言っていたのに、野党になったら正反対の主張をしている」と批判。李大統領も14日、「選挙前だからといって、将来の国益に大きな損失を与えるような決定はいけない」と不快感を表明した。

ただ韓国では最近、若年失業と格差拡大が大きな社会問題としてクローズアップされており、米韓FTAがこうした問題を深刻化させるという野党側の主張を支持する世論も根強い。さらに、FTAで被害を受けるのは与党支持の強い農村であるため、セヌリ党側も強い対応を取りきれずにいる。米韓FTAは、一方の国からの通告で破棄できることになっている。野党関係者自身も「現実には破棄は簡単ではない」と話すが、「ハプニング的な破棄で対米関係が大混乱する可能性がある」(外交筋)という懸念も出ている。

国会(定数299)で174議席を持つセヌリ党はスキャンダルが相次いで発覚したこともあって支持が低迷。韓国紙・朝鮮日報は14日、「総選挙で100議席を下回るかもしれない」との見方を伝えた。

毎日新聞 2012年2月15日 東京朝刊






米韓FTAが韓国大統領選挙の争点になっている。

そう聞いて思わず耳を疑いました。

散々揉めてやっと批准にこぎ着けたと思ったら、いまだ発効されていなかった。

国会を通過したのは、昨年11月22日です。

この分では、3月中に発効見通し、というのも怪しい。

発効する前から、「破棄」が12月の大統領選挙の争点になっているくらいですから。



米韓FTAは、TPP締結後の日本を具体化した不平等条約だとか、

韓国は米韓FTAでアメリカの経済植民地となったとか、いろいろ言われていますが、

何がそんなに問題なのか、もう一度改めて挙げてみたいと思います。




米韓FTA反対派が問題視しているのは以下の二つ。

① ISD (投資家―国家間訴訟制度)

② 国内法より米韓FTAが優先されること


 ISDは米国の投資家たちが韓国の国としての制度を利益に反するとして

訴えることができます。仲裁するのは世界銀行傘下の国際投資紛争仲裁センター。

韓国に勝ち目はありません。


このISDは韓国にだけ適用されます。

また、韓国の憲法は、「憲法によって締結、公布された条約と

一般的に承認された国際法規は国内法と同じ効力を持つ」とし、

「新法優先の原則」を採用しています。

だから韓国にとっての米韓FTAは、国の法律や制度を

米国の法律や制度に書き換えることと同じ意味を持ちます。




ラチェット条項も見逃せません。

米国の法律や制度に合わせて、規制緩和され、開放された市場は、

どんなことがあっても、二度と元へは戻せません。

例えば、国民の健康にとって深刻な狂牛病が発生したとしても、

牛肉の輸入をやめて、市場を縮小するなどということはありえません。

何があろうと、不可逆的に開放しなければいけません。





国内で反対の声が上がるのは当然ですね。

意外だったのは、韓国がもう決めたことだからとあっさり批准せず、

いまだこの期に及んで、抵抗している。

無様に笑われながら、国を賭けて、反対していることです。


だから言ったこっちゃない。米韓FTAで国民と与党が揉める報道を見るたびに

私は高いところから見下ろして、こう思っていました。


言ったこっちゃない。待ってろよ。こういう時こそ、日本の出番。

散々日本を馬鹿にして、出し抜こうと突っ走ったけれど、

今行くから、今度こそついてこい。などと。笑


焦土化目前の日本にいながら、おかしな話ですが、

日本がリーダーシップを示さなかったから、韓国がやられたのだと、

自責の念さえ抱いたものです。



残念ながら、日本のTPP参加よりも、世界はよほど米韓FTAに注目しているようです。

米国にとって、米韓FTAはカナダとメキシコとの自由貿易協定NAFTA以来の

経済規模の大きい国とのFTAに当たります。ライバルのEUを意識して、

米韓FTAの批准を強く求めていると聞きました。






※NAFTA締結後どうなったかは、こちらをご参照ください。悲惨です。

TPP : メキシコ農業はNAFTAと米政府の農業助成で壊滅的被害 









こうなったら、韓国には、たとえ米国との関係が多少ぎくしゃくしても、

とことん戦い抜いてほしいと願います。

自国の産業が崩壊し、法や制度設計が失われるのが、

米国の輸出を拡大するためだなんてあんまりです。

経済植民地とならないように、最後まで抵抗していただきたい。



とここまで書いて、この混乱も想定内なのだろうか、とふと思いました。

2012年の各国のリーダーが変わる変動期に、今までの世界の秩序を塗り替えようと

考えている一握りの受益者がいたとして、韓国が戦い抜くことは都合がいい、

計算済みである。



この混乱こそが、すでにショックドクトリンに踏み込んでしまっている。



なんてふと思ってもみましたが、どうなんでしょうね。









☆引用元&おすすめ記事☆

●TPPを知る NAFTA・米韓FTAと加盟国のその後
ショック・ドクトリン - 恐怖を利用した「経済改革」- by ナオミ・クライン
韓米FTAとTPPが抱える共通の課題 
米韓FTAに盛られた「毒素条項」
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可笑しいからちょっと保留する。