2013年1月25日

アルジェリア人質事件~ 安否不明者の最後のひとりは最高顧問、出来過ぎのフィナーレに疑問





 菅義偉官房長官は24日夜、緊急に記者会見し、アルジェリア人質事件で最後まで安否が不明だったプラント建設大手「日揮」関係者の日本人1人の死亡を確認したと発表した。これにより、事件に巻き込まれた日本人17人全員の安否が判明。最終的に無事だったのは7人で、犠牲者は10人に上った。

  政府高官によると、同日死亡が判明したのは日揮の最高顧問、新谷正法さん(66)で、アルジェリアに派遣されている城内実外務政務官らが遺留品などを基に確認。直ちに菅長官に報告された。
 (時事ドットコム 2013/01/24-22:30




 アルジェリア事件の実名報道は、なぜ必要だったのか。

 マスコミは犠牲者の痛みをよりクローズアップして、私たちに届けることに成功した。

 これはメディアスクラムではないかという批判がネットに出回っている。

 遺族の承認もなく、その痛みに追い討ちをかけたのも、政府の方針にも反しても、実名報道に踏み切ることが必要だったのはすべて、メディアスクラムのなせる業だということらしい。

 しかし本当にそうなのだろうか。

 実名報道によって、私たちはより深く被害者の人生を知ることになった。
 より深く、遺族の悲しみを知ることになった。

 それはアルジェリア政府のやり方や、テロへの憎しみを喚起させるに十分だった。

 
 この時期に、急ぐように、実名報道したのは、それ自体が目的だったのではないか。報道の集団的過熱取材でもなく、記者の高邁な精神でもなく、つまりただ、よりリアルに、犠牲者の痛みを私たちに発信したかっただけだという・・

 なぜテロが起きたのか、なぜ情報は錯綜したのか、なぜアルジェリア政府は関係国の通知なしに人名優先の求めを顧みず攻撃をしてしまったのか、背景には資源の争奪を巡る思惑があったのではないか。

 それらの理由について深く考える時間を与えずに、ただ対テロ戦争の茶番劇に変えてしまった。犠牲者の悲劇の人生を繰り返し報道することによって、思考停止にさせられている感が否めない。

 人の命や、痛みさえも、このように利用する者がいるのか。もしくは、利用しなければならない理由が存在するのだろうか、そう考えると空恐ろしいという憂慮を通り越して、殺伐とした思いがする。

 人の痛みに不躾に踏み込み、まるで三流の悲しみのドラマのように報道されようとも、私たちは痛みを乗り越えて、そこに隠された本当の理由を見つけなければならないだろう。

 

 ・・と、インチキ報道風に書いてみましたが、それにしても、散々錯綜したあとに、安否不明者の最後のひとりが日揮の元代表取締役副社長で最高顧問でした、って出来過ぎではないですか??

 菅官房長官が言ったそうです。
「多くの尊い人命が奪われたことに改めて深い悲しみを覚える。今回の卑劣なテロ行為を断固として非難する」

 テロとの戦いの準備に、これで正当な理由付けができました。
 変な方向に突っ走らないことを願います。


 10名の犠牲者のご冥福を心よりお祈りいたします。



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