2013年5月22日

シェールガス解禁が意味するもの。





シェールガス、17年にも日本へ 米政府が輸出解禁

米エネルギー省は17日、新型ガス「シェールガス」の増産で価格が下がっている天然ガスの対日輸出を解禁すると発表した。

第1号として中部電力、大阪ガスと契約しているフリーポート社(テキサス州ヒューストン)が液化天然ガス(LNG)に加工して輸出する事業を認可した。

米国はこれまで、自由貿易協定(FTA)を結んでいない国への天然ガス輸出を厳しく制限。これまで認可されたのは1件のみだった。

今回、非FTA締結国の日本などへの輸出を新たに解禁したことで、今後は三井物産と三菱商事が参画する「キャメロン」(ルイジアナ州)、住友商事と東京ガスがかかわる「コーブポイント」(メリーランド州)などのLNG輸出プロジェクトの認可に焦点が移る。

日本の電力会社は原発の長期停止で代替火力発電に頼らざるを得なくなっており、燃料費の増加が経営の重荷になっている。電力10社の12年度の燃料費は7兆円を超え、東日本大震災前の10年度のほぼ2倍に膨れあがった。増加分のうちLNGが占める比重が大きいだけに、安価な米国産を輸入できるようになれば業績改善につながる公算が大きい。

日本経済新聞Web刊 2013/5/18 2:57 より一部抜粋 )



 
 こういう記事を読むと、

 「東日本大震災」→「エネルギー不足」→「シェールガス解禁」→「(実質的米国との二国間FTAである)TPP参加」

 という流れが、恐ろしいくらいに納得できてしまいます。

 シナリオ通りなんじゃないかな、と思うくらいよくできています。



 「シナリオ通り」は妄想だとか、陰謀論だ、という方は、下の書簡を見ていただきたいと思います。
 日本の外務省のサイトのぬけぬけと載っているのも驚きの、アメリカの本音です。

 

米国はTPP協定を,世界で最も速く成長している地域とともに米国の経済的利益を促進させるための手段として,また, アジア太平洋地域にわたる経済統合の潜在的基盤であると見なしている。TPP協定は,我々の継続的な経済回復及び米国における給料が高く,質の高い雇用の創出及び維持のために不可欠である,米国の輸出を拡大する手段としての役割も果たすであろう。日本のTPP交渉への参加は,それらの目標及び我々の求める高水準な,21世紀型の地域貿易協定の発展に対する有意義な貢献となるであろう。

外務省HP新着情報より



 これはアメリカ合衆国通商代表部の、マランティス代表代行が米国下院議長・上院仮議長に宛てた書簡です。
 アメリカ合衆国通商代表部は大統領直属の外交交渉権限を与えられている機関ですから、アメリカのトップの意思、と言ってもいいと思います。

 その書簡を日本の外務省はご丁寧に日本語に訳して、日本の外務省のHPに載せているんですね。日本のTPP参加が米国への「有意義な貢献」となることを約束しているようなものです。
 
 おそらくTPP交渉の妥結も、時期のずれこそあれ、ほぼ決定しているのでしょう。

 だからこそのシェールガス解禁。非FTA国への特例措置(ご褒美)だと思います。


 でも、TPPは貿易協定だから経済的利益や(アジア地域の)経済的統合を目指すのは当然じゃない? という意見もあると思います。

 そんな方には、もうずいぶん前に出回っているので、知っている方も多いと思いますが、下の動画がおすすめです。

 (この動画を見ると、マランティス書簡の「手段」や「統合」や「貢献」という言葉の意味が少し違って聞こてくると思います)


アメリカ市民団体がTPPについて報道した驚異の内容とは







 動画を見るのが面倒くさい方のために、内容を簡単に言うと、

 TPPが「企業の権利章典」だということ。

 (以下、リークされたTPP草案を市民団体が説明している動画からの抜粋です) 



 (TPPは)表向きは「貿易協定」ですが、実質は企業による世界統治です。


 全26章のうち貿易関連は2章のみ、他はみな企業に多大な権限を与え、各国政府の権限を奪うものです。

 交渉のゆくえによっては、既存の国内法が改変され、進歩的な良法が無くなるばかりか新法の制定さえもできなくなる。

 どこの国の人々もこんなものはごめんです。
 
 何が起きているのか人々に知ってほしい。




 冒頭のニュースのシェールガスもですが、まぁTPPに参加して得をするのは企業ばかり、国民に安い光熱費なり恩恵が回ってくるのかははっきり言って謎です。

 米国民と同じように、おそらくすべての日本人も、TPPの内容を知れば、「こんなものはごめん」でしょう。

 TPP参加後は世界はまったく今までと変わるはずです。

 統治するのはもはや国ではなくて、企業ですから。

 安倍政権が憲法改正と騒いでいるのも、もしかしたらアメリカの尻馬に乗っかって戦争をしたいわけではなくて、少しでも、セメントのような権利章典が固まる前に、既存の国内法を整備しておきたいからかもしれませんね。

 まぁ、それは考え過ぎかもしれませんが、もはやTPP参加は避けられませんから。
 その対策に向けて少しでも悪あがきをしているという想像の方が、私的には憲法改正論に好感が持てます。

 



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