2013年5月28日

戦後秩序に玉砕する不倫理な橋下発言





維新、大失速…橋下発言、近畿も「NO」 参院選投票先、民主以下 産経・FNN合同世論調査

 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が25、26両日に実施した合同世論調査で、日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長の慰安婦制度に関する発言について、75・4%が「不適切」と回答した。一連の橋下氏の発言で維新の支持を急落。今夏の参院選の比例代表の投票先としても前回調査(4月20、21両日)から4・4ポイント減の6・4%となり、民主党(8・8%)に抜かれて3位に転落した。今夏の参院選に大きな影響を与えそうだ。

zakzak 2013.05.27



 27日午後、日本外国特派員協会で講演に挑んだ橋下さん、海外メディアの来場者申請数は会場の定員を100人以上超える歴史的な人数になったとか。







 ところで、橋下さんを擁護する声があがってきているようだが、私的には国益を無視した身勝手な発言だと未だに信じて疑っていない。
 これは同じ維新の会の石原共同代表の「尖閣国営化発言」とまったく同じ手法ではないか。
 これをきっかけに、ここぞとばかりに中国や韓国は日本を叩きに(奪いに)来ると思う。まったく迷惑千万な話である。

 
 ところで、好きで見ているメルマガ、「アメリカ通信」さんが面白いことを書いている。「戦略の階層から見た」橋下問題についての見解である。

 拡散OKとのことなので、下にコピペさせていただく。



☆☆☆☆☆☆☆


日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信
2013年05月27日 「橋下大阪市長に勝ち目はない」より転載


おくやまです。

みなさんもすでにご存知の通りかと思いますが、
大阪市の橋下市長の、いわゆる「従軍慰安婦」問題に関する諸々の発言が
世界的に大きな波紋を広げております。

「アメ通」をお読みのみなさんの中には、
様々な意見をお持ちの方がいらっしゃるとは思いますが、
私はこの件については、単純にひとつの分析だけを示しておけば、
ほぼ、こと足りるのではないかと考えております。

それは何かというと、「戦略の階層」です。

「またそれか!」とお感じの方がいらっしゃるのは重々承知なのですが、
この概念は本当に色々なことを教えてくれるので、この問題でも触れざるを得ません。

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では「戦略の階層」から何がわかるのかというと、
それは「今回の橋下市長には勝ち目はない」ということです。

※今回のお話は、「階層」の順番・構造が重要ですので、
  以下のURLにある、「戦略の階層」図を確認しつつお読み下さい。

  → http://www.realist.jp/strata.html

私の著書である『世界を変えたいのなら一度“武器”を捨ててしまおう』(http://goo.gl/Ss71o
でも触れていることなのですが、西洋というのは、
東洋人(とくに日露戦争の時の日本人)に「技術」レベルでも負けるかもしれない、
と自覚してからは、その戦いや勝負を段々と上のレベル、
つまり「戦術」や「作戦」、さらには「戦略」というレベルに持ち込んでおります。

ところが日本を含めた非西洋諸国全体の能力が上がってきて、
「技術」よりも上の階層においても、同じように勝負ができるようになると
(例:サムソンがアップルに訴訟合戦を挑むなど)、
西洋は最終的に「戦略の階層」の観点すると最も高いレベル、
つまり「世界観」というレベルで決戦を挑んでくることになります。

この「世界観」というレベルは、哲学や神学、そして倫理のような、
もっとも抽象的で、「ソフト面」についてを扱うレベルなので、
これまでにこの面をあまり習ってこなかった我々日本人にとっては、
なかなか勝負しづらい局面になります。

さらに日本にはこの倫理面で究極の傷とも言えるものがあります。
それは「戦争に負けた」という冷酷な事実です。

あまり日本のメディアでは触れられませんが、
現在の国際社会および世界秩序というのは、建前上は国連
(というかそのまま第二次大戦の連合国)を中心とした秩序で構成されており、
しかもそのトップは国連安保理の常任理事国。

つまり日本(とドイツ)に勝った、戦勝国たちがつくった秩序なのです。

これが何を意味するのか?というと・・・
この秩序に逆らうような言論、たとえば今回の橋下市長のような発言は、
それが「事実かどうか」に関係なく、結局のところは、
国際社会からいやおうなしに反発を受けてしまうわけです。

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今回の件で、仮に、橋下市長が事実を元にした「正論」、
いいかえれば「技術」や「戦術」の面での勝負に勝てるとしても、
その上の階層にある「倫理」面での問題である、
「人権」という思想面で負けているわけですから、もはや為す術がありません。

非常に残念ですが、これが冷酷な現実の姿です。
これを覆すためには、戦勝国側の主張に対して、
日本側はさらに崇高で普遍的な倫理観を元にした視点から
勝負を挑まない限り、無理なのです。

さらに重要なのは、この問題の底流には
「ユバーサル vs.ローカル」という価値観の対立もあるですが、
これ以上書くと長くなりそうなので、このつづきは、
回を改めて、議論を進めてゆきたいと思います。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆



 橋下さんには勝ち目がない=日本には勝ち目がない。

 従軍慰安婦問題に関して、いくら正論を声高に叫んでも、現在の世界秩序の中では勝目はない。橋下さんは、「だからと言って声を上げてはいけないということはない」と講演で語っていたが、いや、言えば言うほど「日本が悪かった」という真実とは正反対の結論に落ち着かざるを得なくなる。

 (これは南京虐殺でも真珠湾攻撃でも侵略戦争でも同じだろう)

 
 アメリカ通信さんは、そんな「橋下さん=日本」でも勝てる方法を示してくれている。

 つまり、こう・・


 『私たちは、さらに崇高で普遍的な倫理観を元にした視点から勝負を挑めば、勝てる』


 
 たとえ、不平等な世界秩序がまかり通る不正義な社会に存在しているとしても、たとえ大東亜戦争がいまだ終わっていないとしても。

 相手を上回る崇高な倫理観、世界観を身に付ければ日本は勝てる、というのである。



 もしそれが事実ならば、アメリカ(連合国側)は戦後、これからの日本が唯一勝負に勝てる可能性のある大切な武器を与えてくれていた、ということになる。

 日本国憲法ほど、崇高な世界観を持った憲法がほかにあっただろうか。人権と平和を謳った、あれこそ 崇高で普遍的な倫理観を元にした視点 だと思うがどうだろう。

 もしも、石原さんだの橋下さんだのを利用して、日本が必ず負けるとわかっている問題を表面化しようと企む者がいるとしたなら、その者の目的は案外戦争ではないのかもない。

 日本の唯一の武器を(与えてしまったことを後悔して)取り上げようと足掻いている、ということもあるかもしれない。
 
 憲法改正はやはり疑問だ。特に9条に関しては、慎重に臨んだほうがいいだろう。


 
 以下の映像は、こころとからだがかたちんば 「いまだ不透明なる日本史」さんより