2013年6月27日

電力システム改革の重要法案が流れる問責決議



 参議院本会議で、安倍首相の問責決議が可決したのだとか。

 26日午前中の参議院議員運営委員会で協議された結果、与野党が折り合いがつかず、

 結局野党の賛成多数で、緊急上程されることが決まったのだとか。


 記事の下に問責決議を受けての安倍首相の記者会見を貼り付けました。(要旨です)

 問責を受けて、参院選での勝利の決意を新たにしたようです。


 私は安倍首相を問責にする野党の気が知れないので、

 その決意を全面的に後押ししたいと思います。が、ひとつだけ気になるのは、

 この問責決議で廃案になったのが、「電気事業法改正法案」※だということです。



 電気事業法改正法案は、電力システム改革の3柱の1つである「広域系統運用の拡大」

 を実現し、電気の安定供給の確保に万全を期すことが目的でした。

 また、「電力システム改革」の全体像を法律上明らかにするという意義もありました。

 
 ちなみに、電力システム改革には、

 私たちが電力会社を自由に選べるようになる「電力小売りの全面自由化」や、

 電力会社の発電部門と送電部門を分ける「発送電分離」の実施も含まれています。


 政府は、地域独占を続けてきた電力業界に競争を促し、電気料金を引き下げるために

 この電力システム改革を進めていました。

 小売の自由化は16年まで、発送電分離は18~20年までの実施をめどにしていたのですね。


 ところが、問責決議で廃案になったことにより、計画の遅れが懸念されているのです。

 「電力システム改革」の全体像も明らかになりそこねました。



 電気事業法改正法案は私たちの生活に一番直結する法案でした。

 それが駆け引きの材料として保険に取られたことが腹立たしい思いであること、

 また、はじめから与野党グルで、今国会で決めるつもりはなかったのではないか、

 という疑問も生じています。

 
  

 

首相記者会見要旨
安倍晋三首相の26日の記者会見要旨は次の通り。

【参院選】
 6年前の参院選で(自民党が)大敗し、首相の職を辞することになった。あの時の挫折を、私は深く胸に刻み込んだ。今の気持ちはチャレンジャーとしての緊張感に尽きる。参院選、負けるわけにはいかない。必ずやねじれを解消しなければならない。与党で過半数を目指していきたい。

【経済政策】
 「三本の矢」の経済政策は、昨年のマイナス成長を今年のプラス成長へ大きく反転させた。経済政策はこれからが正念場だ。要はぶれることなく実行できるかどうか。私はとことんやり抜く覚悟だ。(国民は)日本を世界の真ん中で活躍する国にできるかもしれないという自信を回復しつつある。
 15年間デフレが続いた国がデフレから脱却するのは、歴史的な大事業だ。デフレからの脱却はそう簡単ではない。まずは3年間、そこに集中していきたい。

【衆院選挙制度改革】
 こう着状況を何としても打開しなければならない。選挙制度について民間の有識者が冷静かつ客観的な議論を行う第三者機関を国会に設けることを提案する。各党各会派がその結論を尊重して改革を前に進めていく仕組みだ。選挙制度改革でも必ずや結果を出したい。

【首相問責決議可決】
 これこそねじれの象徴で、重要法案が廃案になった。ねじれを解消しなければいけないという決意を新たにした。

【憲法改正】
 憲法改正は現実的な政治課題として表れつつある。第1段階の目的は達成できた。(国民投票法の付則に盛り込まれた)三つの宿題を解決していく必要があるのだろう。過半数の国民に賛成してもらわなければ改正できない。国民の理解と平仄(ひょうそく)を合わせ、どう変えていくか、それがどの条文なのかも慎重に議論していく必要がある。

【原発】
 原発は安全第一が原則だ。安全性は原子力規制委員会の専門家に判断を委ね、新規制基準を満たさない限り再稼働しない。東京電力福島第1原発事故の経験と教訓を世界と共有することによって、世界の原子力安全の向上に貢献していくことがわが国の責務だ。

時事ドットコム 2013/06/26-21:48





 まさかそんなことはないかと思いますが、この法案が延期になると

 「地域独占を続けてきた電力業界」は競争に曝される時期も延びるのですから、

 それなりの影響もあるのかと思いました。


 安倍首相会見の最後の原発のところ、

 「世界の原子力安全の向上に貢献していくこと」から、

 できればもう一歩踏み込んで、我が国の責務として欲しいものです。

 

 最後に、音楽をお届けして、今日はお休みなさい。



「電気事業法の一部を改正する法律案」が閣議決定されました  



こちらのアルバムより