2013年8月4日

ナチスの何を学べというのか? 麻生発言の真意を学ぶ。




 麻生さんのナチス発言が、例によって大騒ぎになってきた。

 どうにもマスコミに言葉刈りをされやすい人のようである。

 ただ今回の発言については、あながち騒ぐ方を責められないなぁ、

 (誤解のある発言をした麻生さんに非があるなぁ)と思ってしまう私である。


 いや、そもそも、あの発言は、(ナチスの)歴史認識の足りない人の与太話だから

 騒ぐほどのことではない、というあまり庇われて嬉しくないような

 「麻生発言肯定派」の意見も聞いた。


 いや、麻生さんの歴史認識は通常の人より及んでいる、

 あれは読み手の読解力の問題だ、という意見もある。

 そもそもが、マスコミのミスリードであり、読解力のない私たちが引っかかって

 (マスコミにハメられて)大騒ぎをしているのだと。


 それにしても、もっと普通に分かるように言って欲しいものだった。

 ナチスはたとえが悪すぎる。ユダヤの人権団体が怒るはずである。


 
 麻生発言の最大の間違いは麻生さんが「学んだほうがいい」と言っている「手口」が

 何を指しているか、ということのようだ。


 
 麻生さんは、あの発言の中で、

 誰も気づかぬうちに、こっそりと(静かに)、憲法を変えたナチスの手口を学べ、

 と言っているのではなくて、むしろその逆を学べと言っている。

 ナチスは、国家的な喧騒の中で、マスコミの大々的な宣伝に煽られて、

 どさくさ紛れに、なかば火事場泥棒的に、当時最高のワイマール憲法を変えてしまった、
 
 そういうナチスが起こした動乱(の中での憲法改正)の手口を学べ。

 その手口を「学んで」、冷静に憲法を変えるようにしないといけない。

 と言っているのだそうだ。


 つまり、大前提であるナチスは静かに憲法を変えた、という認識が間違い。

 ナチスは動乱のうちに憲法を変えた。だから冷静に考えなければ民主主義が危うい。

 「学べ」は「真似をしろ」、の意味ではなくて、「反省しろ」の意味であるそうな。

 
 いや、発言全文読んでも、わかりづらい、づらい。




 (以下、麻生発言全文)

 



 僕は今、(憲法改正案の発議要件の衆参)3分の2(議席)という話がよく出ていますが、ドイツはヒトラーは、民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って、ヒトラー出てきたんですよ。ヒトラーはいかにも軍事力で(政権を)とったように思われる。全然違いますよ。ヒトラーは、選挙で選ばれたんだから。ドイツ国民はヒトラーを選んだんですよ。間違わないでください。

 そして、彼はワイマール憲法という、当時ヨーロッパでもっとも進んだ憲法下にあって、ヒトラーが出てきた。常に、憲法はよくても、そういうことはありうるということですよ。ここはよくよく頭に入れておかないといけないところであって、私どもは、憲法はきちんと改正すべきだとずっと言い続けていますが、その上で、どう運営していくかは、かかって皆さん方が投票する議員の行動であったり、その人たちがもっている見識であったり、矜持(きょうじ)であったり、そうしたものが最終的に決めていく。

 私どもは、周りに置かれている状況は、極めて厳しい状況になっていると認識していますから、それなりに予算で対応しておりますし、事実、若い人の意識は、今回の世論調査でも、20代、30代の方が、極めて前向き。一番足りないのは50代、60代。ここに一番多いけど。ここが一番問題なんです。私らから言ったら。なんとなくいい思いをした世代。バブルの時代でいい思いをした世代が、ところが、今の20代、30代は、バブルでいい思いなんて一つもしていないですから。記憶あるときから就職難。記憶のあるときから不況ですよ。

 この人たちの方が、よほどしゃべっていて現実的。50代、60代、一番頼りないと思う。しゃべっていて。おれたちの世代になると、戦前、戦後の不況を知っているから、結構しゃべる。しかし、そうじゃない。

 しつこく言いますけど、そういった意味で、憲法改正は静かに、みんなでもう一度考えてください。どこが問題なのか。きちっと、書いて、おれたちは(自民党憲法改正草案を)作ったよ。べちゃべちゃ、べちゃべちゃ、いろんな意見を何十時間もかけて、作り上げた。そういった思いが、我々にある。

 そのときに喧々諤々(けんけんがくがく)、やりあった。30人いようと、40人いようと、極めて静かに対応してきた。自民党の部会で怒鳴りあいもなく。『ちょっと待ってください、違うんじゃないですか』と言うと、『そうか』と。偉い人が『ちょっと待て』と。『しかし、君ね』と、偉かったというべきか、元大臣が、30代の若い当選2回ぐらいの若い国会議員に、『そうか、そういう考え方もあるんだな』ということを聞けるところが、自民党のすごいところだなと。何回か参加してそう思いました。

 ぜひ、そういう中で作られた。ぜひ、今回の憲法の話も、私どもは狂騒の中、わーっとなったときの中でやってほしくない。

 靖国神社の話にしても、静かに参拝すべきなんですよ。騒ぎにするのがおかしいんだって。静かに、お国のために命を投げ出してくれた人に対して、敬意と感謝の念を払わない方がおかしい。静かに、きちっとお参りすればいい。

 何も、戦争に負けた日だけ行くことはない。いろんな日がある。大祭の日だってある。8月15日だけに限っていくから、また話が込み入る。日露戦争に勝った日でも行けって。といったおかげで、えらい物議をかもしたこともありますが。

 僕は4月28日、昭和27年、その日から、今日は日本が独立した日だからと、靖国神社に連れて行かれた。それが、初めて靖国神社に参拝した記憶です。それから今日まで、毎年1回、必ず行っていますが、わーわー騒ぎになったのは、いつからですか。

 昔は静かに行っておられました。各総理も行っておられた。いつから騒ぎにした。マスコミですよ。いつのときからか、騒ぎになった。騒がれたら、中国も騒がざるをえない。韓国も騒ぎますよ。だから、静かにやろうやと。憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。

 わーわー騒がないで。本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね。ぜひ、そういった意味で、僕は民主主義を否定するつもりはまったくありませんが、しかし、私どもは重ねて言いますが、喧噪(けんそう)のなかで決めてほしくない。





 ☆出典&おすすめブログ☆
麻生「ナチスに学べ」発言を、初心者向けに徹底分析してみる。
(蘭月のせいじけーざい研究室。より)
*直球すぎる解釈ですが、「学んだらどうかね?」が反語というのは、ニュース記事からはわからなかった。勉強になりました。

麻生氏よ、この失言を機に猛省してください
(アマがえるブログ より)
*こちらの解釈も捨てがたいですね。「そっと粛々とやってしまえばいい」という感じ、私が抱いた最初の感想に近いです。どちらにしても、ドイツを真似よ、という意味ではないとしても、随分わかりづらく玉虫色の発言をしたものです。