2014年4月6日

TPPと斎庭の稲穂




 スーパーに行って新潟産こしひかりを買おうとしたら消費税込で5キログラム2万円だった。驚いて棚に戻して、隣のなんちゃってこしひかり =輸入米、5キログラムで1980円、を購入する。最近では、ファミレスでもコンビニ弁当でもすべて輸入米を使用している。なんちゃってササニシキ。なんちゃってあきたこまち。なんちゃってゆめぴりか。なんちゃってひとめぼれ・・・ 残っているのはブランド(米種)だけ。日本産の日本米を食べる機会がなくなった。同時に日本から田んぼが次々と失われていった。線路沿いの田園風景が消滅した。車窓から旅情の景色を求めても、廃墟のような農村と荒地がただ延々と続くばかりである。ああ、無情。


 最後の「ああ、無情」は余計だった。最近聞いたカラオケの曲だったのでつい口から飛び出した。だが、心情的にはまさに「ああ無情」と叫びたいところである。旅に出て、たなびく黄金の稲穂の代わりに、どす黒い外来種の荒野が広がっていたら、嫌だなぁ。

 一昨日、米通商代表のフロマン氏が日本の農業自由化の例外を一蹴したそうだ。TPPにおいて日本が聖域として死守しようとしている農業の重要5項目について、それはありえない、と。全品目の自由化をあらためて要請してきた格好である。

 しかも、日本が米にこだわるからTPPが締結できないのだ、とさえ言っている。こちらは、下院歳入委のキャンプ委員長。同じ貿易公聴会でのセリフだ。日本のせいでTPP交渉に参加しているすべての国々が迷惑しているのだ、と言いたいがための発言である。

 日米の関税協議が大詰めを迎える中、どうやら米国は、自国に有利な交渉を進めるために、日本への外圧を強めてきたようだ。

 こんな圧力くらいで負けてはいられない。日本にとって稲は根幹である。国家元首(=天皇陛下の事を言っています)が田植えや稲刈をする国である。

 日本神話には3つの神勅というものがある。天照大御神(アマテラスオオミカミ)が、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)に下した命令のことで、ニニギが天孫降臨(てんそんこうりん)する際にアマテラスが言い聞かせた言葉である。その命令に、稲に関する事柄が含まれているのだが、その前に、天孫降臨がわかるだろうか。日本(葦原の中つ国)を治めるために天上の神様一族の代表が降りて来たことで、つまりそれによって日本という国があらためて始まったとされる大切な出来事のことである。今の日本の天皇は、この降りてきた神の子孫だと言われている。だから、天孫降臨の際の神勅は、ニニギノミコトだけに言われたのではなくて、今の天皇にも言われているものである。日本という国を作るにあたって、神から託された命令なのだと考えても良いと思う。

 3つの神勅はこんな事を言っている。

・天壌無窮の神勅
 (大意)日本は豊葦原の瑞穂の国です。私の子孫が王となる国です。神意によって稲が豊かに実り、栄え続けるでしょう。だからしっかりと治めなさい。

・宝鏡奉斎の神勅
 (大意)三種の神器を大切にしなさい。

 ※三種の神器はニニギが天孫降臨する際にアマテラスが持たせた宝。

・斎庭(ゆにわ)の稲穂の神勅
 (大意)天の稲を持たせますから、それで瑞穂の国の子供を育てなさい。

 
 三つめの「斎庭の神勅」というのが重要だ。日本という国の民の食料は稲だ、とアマテラスは言っているのである。米で人々を育て満たしなさい、と。だから、ニニギノミコトは、アマテラスからもらった稲穂を持って、天から降りてきた。同じくアマテラスから預かった三種の神器は従者に持たせて。稲だけを握りしめて、天孫降臨したのである。今でも日本神話の神の末裔とされる天皇陛下は、だから私たちを食べさせるために自ら稲を植え、稲を刈っているのである。

 実際、天皇陛下の農作業で私たちが食べ物を手にしているわけではないが、日本はそういう国だ、ということを天皇自らが示している、ということではないだろうか。日本は、人々が神からもらった「斎庭の稲穂」を食料をして生きている国であると。尊い「斎庭の稲穂」が、この国が作られた根幹にあるのである。

 日本は、神意によって稲が豊かに実り、それによって栄える国である。TPP交渉が遅れてるのは日本のせいだ、日本が他国に迷惑かけてるのだ、くらいの言葉の圧力で、大切な日本の存在理由を手放すわけにはいかないのである。(米を手放したら、イコール日本は消滅してしまう)

 ちなみにTPPに入って得をする金額は、10年間で2.5兆円のみ。自由民主党は国益の観点から、農業分野をはじめきちんと例外項目を取れなければTPP交渉参加に反対するというスタンスを今も変えてはいない。

 ※TPPについての考え方より(自民党LibDems)





米通商代表、農業自由化例外なし 日本に圧力

 2014/04/04 09:43 【共同通信】

 米通商代表部(USTR)のフロマン代表は3日、下院歳入委員会の貿易に関する公聴会に出席し、環太平洋連携協定(TPP)交渉で日本が「聖域」として守ろうとしている農業の重要5項目について「例外はあり得ない」と強調した。

 日米の関税協議が大詰めを迎える中、全品目で自由化を進めるよう日本に圧力をかけた形。ただ、自由化の度合いについては「意味のある一段の市場開放」とあいまいにし、具体的な内容は交渉に委ねる姿勢を示した。

 公聴会では、下院歳入委のキャンプ委員長が「日本がTPPの進展を大きく阻んでいる」と懸念を表明した。





※次のインディアンは日本人か? 最後の一人になりませんように。


※秋田新幹線こまちの車窓から。こんな風景もなくなっちゃうわけですね。